このページを印刷する

  • 製品情報

  • 企業情報

  • CSR情報

  • IR情報

  • 採用情報

トピックス

平成17年2月2日

研究開発用シミュレート熱処理炉の設置

金型用鋼メーカーの日本高周波鋼業(社長 池田辰雄)は、工具鋼の大型化に対応して油冷から焼きなましなど広範囲の熱処理条件を再現できる「研究開発用シミュレート熱処理炉」を同社の研究開発センター(富山県新湊市、富山製造所内)に2004年9月より導入し、工具鋼の熱処理性能の抜本的向上に取り組んでいる。
この熱処理炉は熱処理する試験片の温度を直接制御するため、従来実験室的には困難であった大型鋼材内部の温度履歴の正確なトレースや特殊な熱処理パターンについて、設定通り正確に試験片温度をコントロールすることができる。また、真空中や雰囲気中での熱処理が可能なため熱処理に関わる鋼材表面性状の分析や変寸挙動の正確な解析ができる。これにより実機大型金型内部の機械的性質や熱処理変寸を忠実に再現できるようになった。
本熱処理炉の本格稼働により、同社で実施している熱流体解析ソフトによる熱処理条件設計や熱処理シミュレーション技術と連携して熱処理中の鋼材の種々組織変化を詳細に分析し、新鋼種の成分設計、組織制御技術の開発や熱処理技術開発を加速する。これら研究開発設備の充実によって製品の差異化、高付加価値化を進めていく。
また、「KD11S」や「KDAMAX」など主力鋼種、新鋼種の熱処理技術に関するユーザーからの要請への迅速な対応や、関連会社(株)カムスの熱処理を技術的に支援する基盤がより強化され、同社の工具鋼素材の品質信頼性を一段と高める。

平成17年1月14日

日本高周波グループ 中期経営計画(07年)

経常利益2倍超へ
新中計策定  設備投資も倍増

日本高周波鋼業(池田辰雄社長)は2004年度下期を起点とする新中期経営計画を策定、13日発表した。「品種構成の高度化」や「効率的な設備投資、設備能力の最大活用」を基本方針として収益性を高め、連・単の経常利益を2倍超に引き上げる。3カ年半計画で、07年度の連結業績目標を売上高415億円、経常利益29億に設定。収益拡大に向け、設備投資額を前中計から倍増し、本体だけでなく連結子会社の陣容も大幅に拡充する。新中計のキーワードは『CAP780』。クリエイティブ(創造)、アクティブ(活発)、プロンプト(迅速)の頭文字と、ROS(売上高経常利益率)7%以上、損益分岐点比率80%以上-という最終目標数値を組み合わせた。07年度は特殊鋼部門(単独)の販売数量を12万3000トンと04年度比1万トン増やす。軸受鋼製造移管で生じた上工程や伸線能力の余力を効率的に活用し、生産能力を増やす。また、設備投資額は連結64億円(前中計32億円)、単独44億円(同26億円)と、連単差が前中計から14億円増加。子会社投資-すなわち下工程や製品分野への投資に重点を置く。工具鋼、特品・ステンレス、軸受鋼の商品群で構成する本体部門は、高付加価値製品の拡販、製品構成の高度化、大幅なコストダウンを狙う。拡販製品は工具鋼が冷間ダイス鋼(KD11S)、ダイカスト鋼KDA1S)、特・スはステンレス鋼線、直棒、電子材料など。戦略製品比率は工具鋼が04年度の24%から07年度には30%、特・スは31%から45%に高める。鍛造、熱処理、伸線設備、光輝焼鈍炉の増強や流通拠点の拡充などで、ハード面の態勢も整える。軸受鋼は親会社の神戸製鋼所との連携を軸に、得意の細径鋼線部門を拡大する。製造部門も変動費10%コストダウンなどを図る。子会社で手がける鋳鉄事業では自硬性製品、金型・工具事業ではA/T用金型やギア鍛造型などの高付加価値品を拡販し、製品構成を高度化する。

日本高周波鋼業中期経営計画
07年度収益目標(単位:億円)
  項 目 07年度目標 04年度見通し
連結 売上高 415 350
経常利益 29.2 13.0
ROS 7.0 3.7
期末有利子負債残高 69 84
単独 売上高 287 248
経常利益 16.0 8.0
ROS 5.6 3.2
期末有利子負債残高 57 69

TOPICS一覧へもどる